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ドメイン会社やサーバー会社がハッキングされたら?

マンションの管理室で、受付の人の後ろにたくさんの鍵が掛かった棚があり、しま模様の服の泥棒が植木のかげからのぞいている絵

「〇〇社で不正アクセス」「個人情報が漏えいした可能性」。こうしたニュースを、毎月のように見るようになりました。そして最近は、狙われる場所が変わってきています。一軒ずつの家ではなく、たくさんの家の鍵を預かる「管理会社」です。

この記事の結論

  • ホームページは、ドメイン会社(住所の登録)とサーバー会社(建物の管理)に支えられています。どちらも、たくさんの会社の「鍵」を預かっています。
  • 攻撃する側にとって、管理会社を1つ破れば、何百・何千の会社に一度に入れます。だから、狙いが管理会社に向かいはじめています。
  • 自分だけでは防げない部分があります。でも、二段階の確認・連絡の受け取り・控えの保管など、被害を小さくする備えは今日からできます。

ドメイン会社とサーバー会社の役目

ホームページを、お店にたとえます。

  • ドメイン=お店の住所「yoraku.art」のような、ホームページの住所です。この住所を登録して管理するのが、ドメイン会社です。
  • サーバー=お店の建物ホームページのデータが置いてある場所です。建物を貸して管理するのが、サーバー会社です。
  • DNS=住所と建物を結ぶ案内板「この住所の建物は、ここです」と案内する仕組みです。多くはドメイン会社かサーバー会社の画面で設定します。

住所が書きかえられても、建物に入られても、お店は困ります。そして、その鍵は自分だけでなく、管理会社も持っています。

ハッキング・情報漏えいは増えている

数字で見ると、増え方がわかります。

上場企業の個人情報の漏えい・紛失(2025年・東京商工リサーチ)

  • 事故の件数180件
  • 漏えい・紛失した人数約3,063万人分(前の年の約2倍)
  • いちばん多い原因ウイルス感染・不正アクセス(116件)

上場企業とその子会社が公表した分だけの数字です

国の機関 IPA が毎年まとめる「情報セキュリティ10大脅威 2026」では、会社向けの2位が「サプライチェーンや委託先を狙った攻撃」でした。8年続けて選ばれています。

サプライチェーンとは、仕事のつながりのことです。自分の会社ではなく、仕事を頼んでいる先や、使っているサービスの会社から入られる攻撃です。

なぜ「管理会社」が狙われるの?

たくさんの小さな家やお店から、丘の上の大きな建物へ細い線がつながり、建物の上に金色の盾が浮かんでいる絵

泥棒の目で考えると、わかりやすくなります。

一軒ずつ家の鍵を開けるのは、手間がかかります。でも、マンションの管理室に入れば、全部の部屋の合い鍵が並んでいます。1回の侵入で、何百もの部屋に入れるかもしれません。

サーバー会社やドメイン会社は、この「管理室」です。1社で、何万もの会社のホームページやメールを預かっています。だから、攻撃する側にとって、とても効率のよい的になります。

もちろん、一人ひとりへの攻撃がなくなるわけではありません。ただ、「自分は気をつけているから大丈夫」だけでは守れない部分が、大きくなっています。

実際に起きたこと(2026年)

2026年に起きた、2つの例を紹介します。どちらも、会社の公式の発表があるものです。

  • 国内のレンタルサーバーで不正アクセス(8月)さくらインターネットは、「さくらのレンタルサーバ」の一部に、第三者が会社の管理環境を通って入ったと発表しました。不正にログインされた利用者のアカウントは、9月の調査結果で951件。会員情報を管理する仕組みにも、不正アクセスの可能性があったとしています。ドメインやDNSの設定の不正な変更は、確認されていないと発表しています。
  • 国の住所の登録元が乗っ取られた(10月の発表)Googleは、ガーナ(.gh)・シエラレオネ(.sl)・米領サモア(.as)の住所を管理する運営会社が侵入され、案内板(DNS)が書きかえられたと発表しました。その結果、Googleなどの名前で、正しく見える安全の証明書が不正に発行されました。Googleは「自社のシステムが破られたのではない」としています。

2つ目は、住所の登録の「さらに上流」で起きた話です。大きな会社でも、つながっている先が破られると影響を受けます。

乗っ取られると、何が起きる?

管理会社や管理画面が破られると、こんなことが起こりえます。

  • にせのページに案内される案内板が書きかえられると、正しい住所を打っても、にせのページに連れて行かれます。見た目はそっくりなこともあります。
  • メールがのぞかれる・届かない会社のメールも、同じドメインとサーバーで動いていることが多いです。お客さまとのやりとりが読まれたり、止まったりします。
  • ホームページにウイルスを仕込まれる見に来たお客さまのパソコンに、害のあるものが届くことがあります。
  • 検索に出なくなるGoogleが「このサイトは危険かもしれない」と判断すると、警告が出たり、検索やAIの答えから外れたりします。
  • 住所そのものを取られるドメインの管理画面に入られると、住所の持ち主を書きかえられることがあります。取り戻すのに、長い時間がかかります。

小さな会社が今日からできる備え

お店の人がノートパソコンでログインしながら、もう片方の手のスマホで確認している。近くに金色の鍵と盾が浮かんでいる絵

管理会社の中で起きることは、自分では止められません。でも、被害を小さくする備えはできます。

  • 1. 誰が、どこで管理しているかを知るドメインとサーバーの会社名・契約者の名前・ログインの方法を、紙に書いて残します。「制作会社に任せていて、わからない」が一番あぶない状態です。
  • 2. 二段階の確認をオンにするパスワードに加えて、スマホに届く確認を使う設定です。ドメイン会社とサーバー会社の両方でオンにします。
  • 3. パスワードを使い回さないどこか1つで漏れても、ほかに入られないようにします。
  • 4. 住所の移動ロックをかける多くのドメイン会社には、勝手に別の会社へ移されないようにする設定があります。「レジストラロック」「移管ロック」と呼ばれます。
  • 5. 連絡が届くメールアドレスにしておく事故が起きたとき、管理会社は登録のメールに連絡します。もう使っていないアドレスのままだと、知らせが届きません。
  • 6. ホームページの控えを手元にも置くサーバーの中だけでなく、自分の側にもデータのコピーを残します。いざというとき、ほかの会社で建て直せます。
  • 7. 便乗のメールに気をつける事故のあとは「パスワードを確認してください」というにせのメールが増えます。メールのリンクからではなく、いつもの入口からログインします。

JPRS(日本の「.jp」の住所を管理する会社)も、ドメインの乗っ取りを防ぐために、管理する人とルールを決めること・登録情報の定期的な確認・連絡先を最新にしておくこと・二段階の確認などをすすめています。

会社を選ぶときに見るところ

値段だけで選ばず、次のところも見ておくと安心です。

  • 二段階の確認が使えるか今では、ほとんどの大手で使えます。使えない会社は、選ばないほうが安全です。
  • 事故の知らせが早く、くわしいか何が起きて、何をすればいいかを、すぐに公表してくれる会社は信頼できます。
  • データを持ち出しやすいかほかの会社へ引っ越せるように、データや住所を移しやすいかどうかです。

どの会社でも、事故は起こりえます。大事なのは「起きない会社を探す」より、「起きたときに困らない形にしておく」ことです。

茂原・長生郡の小さな会社にとっては

茂原市や長生郡(一宮町・睦沢町・長生村・白子町・長柄町・長南町)、市原市・木更津市・東金市・大網白里市の小さな会社やお店では、ホームページを作った人がもういない、というお話をよく聞きます。ドメインの契約者も、ログインの方法も、誰もわからない。これが、いちばん弱いところです。

まずは「どこの会社で、誰の名前で、どうやって入るか」を確かめるところから。それだけで、事故が起きたときの動きがまったく変わります。

Yoraku は、茂原市を拠点に、長生郡・市原市・木更津市・東金市・大網白里市へ伺っています。ドメインとサーバーの持ち主の確認や、二段階の確認の設定、ホームページ制作 と公開後の管理まで、気軽にご相談ください。

サーバー会社の選び方が、AIの検索にどう関わるかはこちら → サーバー会社でAI検索の見え方は変わる?

よくある質問

Q. 有名な大きい会社なら、安全ですか。

大きな会社ほど、守りにお金をかけています。ただ、預かっている数が多いぶん、狙われやすい面もあります。「大きいから大丈夫」ではなく、起きたときの備えを自分でもしておくのが安心です。

Q. 管理会社で事故が起きたら、まず何をすればいいですか。

管理会社の公式ページと、登録のメールに届いた案内を確かめます。パスワードの変更を求められたら、メールのリンクではなく、いつもの入口から変えます。ホームページやメールにおかしな所がないかも見ておきます。

Q. ドメインとサーバーは、同じ会社にまとめたほうがいいですか。

まとめると管理は楽になります。分けると、片方で事故が起きても、もう片方は守られやすくなります。どちらにしても、両方で二段階の確認をオンにしておくことが大切です。

Q. 制作会社がドメインを持っている場合は?

契約者が制作会社の名前になっていると、いざというとき自分では動けません。住所の持ち主(登録者)を自分の会社の名前にしておくと安心です。まずは今の名義を確かめてみてください。

参考(2026年10月時点)

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