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サーバーとは?ずっと起きている係の人の話

夜、サーバーの係がお店のカウンターで、パジャマの人にホームページを手渡す絵

お店で店番をしている人を想像してください。夜中でも、お正月でも、ずっと店番を続けています。それがサーバーです。

この記事の結論

  • サーバーは「頼まれたものを渡す係」です。電源を切らず、ずっと起きているのが仕事です。
  • 借り方は3通りあります。レンタルサーバー、VPS、クラウドです。選ぶ目安は「だれが面倒を見るか」です。
  • ホームページの公開は、ドメイン名・サーバー・DNS の3つをつなぐ作業です。「表示されない」という相談は、たいてい3つ目が終わっていません。

サーバーは「ずっと起きている係の人」

お客さんが「これください」と言ったら、奥から商品を出してくる。そういう役の人です。夜中でも、お正月でも、ずっと店番をしています。

サーバーとは、頼まれたものを渡す役の機械のことです。英語の serve(出す・仕える)から来た言葉です。

頼む側はクライアント(お客さん)と呼ばれます。あなたのスマホやパソコンは、いつもお客さん側です。

お客さんと店番 左のパソコンから「このページをください」と頼み、右のサーバーが「はい、どうぞ」と返す図。サーバーは電源を切らない。 あなたのパソコン クライアント(お客さん) サーバー(店番) 24時間・電源を切らない このページをください はい、どうぞ 立場が固定されているだけで、中身の部品は似ています
図1 頼む側と、渡す側

自分のパソコンと、どこが違うのか

夜にパソコンを閉じる人と、ずっと起きているサーバーの絵

中身の部品は、そんなに違いません。サーバーにも、計算をする CPU や、作業台にあたるメモリがあります。違うのは「役目」と「電源を切らない前提」です。

  • いつも起きていますお店や事務所のパソコンは、夜に電源を切ります。サーバーは切りません。切っている間、ホームページは見えなくなります。
  • 外から呼ばれますサーバーには決まった住所(IPアドレス)があり、世界中から呼び出されます。手元のパソコンは、こちらから外へ出ていくだけです。
  • 壊れる前提で作られています記録するディスクを2つにする、電源を2つにする、といった備えがあります。ずっと動き続けるには、1つ壊れても止まらない作りが必要です。

「自分の会社のパソコンをサーバーにすれば無料では」と考える方もいます。理屈のうえではできます。でも、実際にはおすすめしません。

電気代、回線、停電への備え、安全対策の面倒を、全部自分で持つことになります。

係の人は、1人ではありません

サーバーは、役目ごとに分かれています。よく出てくる3つを挙げます。

  • Webサーバーホームページの中身を渡す係です。ブラウザから「このページをください」と言われたら、文字や画像を返します。
  • データベース情報を整理してしまっておく、棚の係です。商品名、価格、問い合わせの内容などを入れておき、必要なときに取り出します。予約や在庫のあるサイトには、ほぼ必ずいます。
  • メールサーバーメールを預かって配る、郵便局の係です。メールアドレスの@より後ろの部分で、どこに届けるかが決まります。

この3つは、1台の機械の中に同居することもあります。別々の機械に分かれることもあります。

会社を紹介するだけのホームページなら、Webサーバーだけでも足ります。問い合わせフォームや、あとから中身を書きかえる機能を付けると、データベースが必要になります。

サーバーの3つの係 1つの枠の中に、Webサーバー、データベース、メールサーバーの3つの係が入っている図。 1台の中に同居することもある Webサーバー ページを渡す データベース 情報をしまう棚 メールサーバー メールを配る 商品名を取ってきて 会社紹介だけなら Webサーバーだけでも足ります
図2 役目ごとに分かれている

借り方は、だいたい3通り

大きさの違う部屋がある建物の前で、鍵を持って選ぶ人の絵

自分で機械を買う会社は、いまは少数です。ふつうは借ります。借り方には段階があります。

  • レンタルサーバー(共用)大きなアパートの1部屋を借りる形です。1台のサーバーを、何社かで分け合って使います。これを共用きょうようといいます。設定はほぼ済んでいて、管理画面から操作します。いちばん安く、いちばん手間が少ない方法です。会社を紹介するホームページなら、これで足りることが多いです。
  • VPS同じ建物の中の、区切られた1戸を借りる形です。中の作りを自分で決められます。そのぶん、基本ソフトの更新や安全対策を自分で見ることになります。分かる人が社内か社外にいることが前提です。
  • クラウド使った分だけ払う、貸し倉庫のような形です。必要なときだけ広げられます。総務省の令和7年版情報通信白書に、こう報告されています。2024年に、80.6%の企業が何らかのクラウドサービスを利用していました。

選ぶ目安は「だれが面倒を見るか」です。社内に見る人がいなければ、レンタルサーバーが素直な選び方です。

「ホームページを公開する」とき、何をしているのか

実際の作業は、3つの箱を用意して、線でつなぐことです。

  • 1. ドメイン名を取る「○○.co.jp」のような名前です。JPNIC はドメイン名を「インターネット上の住所」と説明しています。買い切りではなく、毎年借り続けるものです。
  • 2. サーバーを借りるそこに、ホームページのファイルを置きます。
  • 3. 名前と場所を結びつけるドメイン名を、そのサーバーの IPアドレスに向ける設定です。この設定を持っているのが DNSサーバー(ネームサーバー)です。

この3つがそろって、はじめて外から見えます。「ホームページができたのに表示されない」というご相談は、たいてい3つ目が終わっていません。

ホームページ公開の3点セット ドメイン名、DNS、サーバーの3つをつなぐと外から見えるようになる図。表示されない時はDNSの設定が残っている。 1. ドメイン名 ○○.co.jp(毎年) 3. DNS(ネームサーバー) 名前と場所を結ぶ 2. サーバー ファイルを置く(毎月) 表示されない時は、ここが未設定 借り方3段階:レンタルサーバー / VPS / クラウド
図3 公開に必要な3点セット

そして公開したあとは、置いたままにはできません。IPA の「安全なウェブサイトの作り方」を見てください。ウェブサーバーを動かし続けるときの対策が、1つの章になっています。ソフトの更新を止めたサーバーは、時間がたつほど危なくなります。

費用の考え方

貯金箱を前に、かかる費用を落ち着いて考える人の絵

金額は条件で大きく変わるので、ここでは断定しません。かかるものの種類を押さえてください。

  • 毎年かかるものドメイン名を持ち続けるための費用
  • 毎月かかるものサーバーの利用料
  • ときどきかかるものSSL証明書(通信を見られないようにする証明書)、制作や更新の費用

だいたいの幅をつかむために、実際に公開されている価格を見てみます。

  • ロリポップ!料金ページでは、共用のレンタルサーバーが月額121円〜です。上位のプランは月額660円〜と表示されています。
  • さくらのVPS料金ページでは、いちばん小さい構成が月額643円から、大きい構成は月額3万円台までです。初期費用は無料で、最低利用期間は3か月と書かれています。

どちらも2026年9月時点の表示です。

つまり、会社を紹介するホームページを置くだけなら、サーバー代は安く収まります。月に数百円から千円台のことが多いです。

費用が大きくなるのは、機械のほうではありません。「作る手間」と「見る人」のほうにかかります。

「自分の会社のホームページがどこに置かれているか分からない」という状態もあります。その場合は、一度確かめておいてください。契約書か請求書に、サーバー会社の名前が出ているはずです。

よくある質問

Q. レンタルサーバーとドメイン名は、同じ会社でまとめたほうがよいですか。

まとめると設定が1か所で済むので、管理は楽になります。ただし、必ずまとめなければいけないわけではありません。大事なのは、どちらも自分の会社の名義めいぎで契約することです。そして、管理画面のIDとパスワードを自分で持っておくことです。制作会社の名義のままだと、あとで別の会社に移せなくなることがあります。

Q. サーバーの契約を止めると、どうなりますか。

ホームページは見えなくなります。置いていたファイルも、期間を過ぎれば消えます。メールも同じサーバーを使っている場合は、メールが受け取れなくなります。乗りかえるときは、新しい側の準備が終わってから、古い側を止めてください。この順番が安全です。

Q.「サーバーが重い」と言われました。何が起きていますか。

店番の人が、頼まれた数に対応しきれていない状態です。考えられる理由は、見に来る人が増えた、写真のデータが大きすぎる、ほかの利用者と混み合っている、などです。まず写真を軽くすることを試してください。それで足りなければ、上位のプランや VPS への乗りかえを考えます。

Q. クラウドにすれば安くなりますか。

安くなるとは言いきれません。クラウドは使った分だけ払う形なので、使う量が読めないサービスには向きます。会社を紹介するホームページは、見に来る人の量がだいたい一定です。その場合は、共用のレンタルサーバーのほうが安く収まることが多いです。

住所と線の話は、こちらにまとめています → インターネットの歴史と仕組み

参考

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