「うちには、特に強みってないんですよね」
最初の打ち合わせで、けっこう言われます。
でも、話を聞いていくと、だいたい出てきます。本人にとって当たり前すぎて、言わなかっただけです。
当たり前のことほど、外からは魅力的

その人が「これは普通のことなので」と前置きして話すことが、いちばん面白かったりします。
長く続けてきた理由、断ってきた仕事、同業とちょっと違うやり方。本人は説明する価値がないと思っている。でも、聞いている側にはすごく魅力的に見えます。
だから最初に、しつこく聞きます。つくるものの話だけでなく、昔の話や、これからやってみたいことまで。
掘り出したものを、形にする

西ノ島町観光協会さまのロゴをつくったときは、島の写真から13色を取り出しました。海の青も、夕日の橙も、実際にその島にある色です。
「島の色って何色ですか」と聞いても、たぶん答えは出ません。写真を並べて、一緒に見て、そこから拾いました。
ほかの仕事も、だいたい同じやり方です。どこかから借りてきた形ではなく、その人の中にあったものを取り出して、見える形にする。だから、似たものになりません。
そこに、こちらの感覚を足す

聞いたことをそのまま形にするだけなら、ただの書き起こしです。
掘り出した個性に、こちらの個性と感覚を足します。
「ここをもっと出したい」「この見せ方なら、持ち味が活きそうだ」——そう思った部分を、一度やってみて、見てもらう。
その2つが混ざったときに、どちらか片方では出てこなかったものになります。ぼくが一番おもしろいと思っているのは、この瞬間です。
だから、時間をかけて聞きます

早く安く作ることだけを考えるなら、聞く時間は無駄です。
でも、その時間を削ると、どこかで見たことがあるものしかできません。
あなたの中にあるものを掘り出して、他にはない形にする。
それがYorakuに頼む理由だと、思っています。
